それから何回歩美の部屋に行っただろう。 毎回なんとなくテレビを見て、大学でのことを話して。 歩美はオレの前でもずいぶん笑うようになった。 照れる様子はしょっ中見る。 間抜けに驚いて 動揺して固まって。 困る仕草を見せる時もあるけど、それでも絶対泣くことだけはしなかった。 助かる。 最初は本当に そんな気持ちだった。