DIYで魔法世界を再建!

「・・・・・

 ・・・ん??」

私が再び巨大ムカデに飛びかかろうとした直前だった。私が持っている木刀が、妙に重い。小川に沈んだ浮遊物がひっかかったのかと思ったけど、そうではなかった。
・・・いや、一目で違う事が理解できた。
さっきまで、何の変哲もなかった筈の木刀が、青白い光を放っている。でも、私は別に特殊な方法を使ったわけでもない。
改めて木刀を見ると、歯の部分がギラギラと光り輝いている。まるで氷が光を反射している様に。もっと確かめたかったけど、それより先に巨大ムカデが再び突進してきた。
私は迷わず、その巨大ムカデの口に横切りする。すると、また奇妙な現象が起こった。刃がない筈の木刀で、巨大ムカデの口を切断できてしまったのだ。
巨大ムカデは驚きながら畝り、私は巨大ムカデの体液がついた頬を、小川の水で清める。もちろん、木刀にもしっかりと体液が付着している。
私が半ばパニック状態になっていると、後ろの方から声が聞こえた。振り返るとそこには、さっきまで小川の中で半身を埋めていた筈の人が、いつの間にか小川から脱出している。

「私が力を貸すから・・・早く・・・アイツを・・・」

そう、まだ巨大ムカデを退治できたとは言えない。虫の息ではあるけど、トドメを刺す必要がある。私は木刀を振りかざし、そのまま真上から真下に降った。
すると、巨大ムカデはきれいなくらい綺麗に真っ二つに。その光景を間近で見た私はそのまま・・・

「ちょ、ちょっと
 大丈夫ですか?! 大丈・・・

微かに声が聞こえた。でも巨大ムカデの断面を見たショックは。あまりにも大きかった。理科の解剖とかでカエルは経験済みだったけど・・・
正直今にも吐きそうになるけど、その直前に気を失った。