DIYで魔法世界を再建!

元々自然を愛しんでいたウィバリーさんは、魔法全般が使えるにも関わらず、火魔法だけは極力使わなかったらしい。
ただ、それを見た周囲の人間は、ウィバリーさんを『変わり者』扱いして、何かと冷ややかな態度を取られていたとか。
そう思うと、神様がウィバリーさんをこの林に住まわせたのは、大正解だったと思う。私の世界でも、相手の欠点や不得意につけ込んで、ギャンギャンと非難する人は少なからずいた。
そうゆう人間達の被害を避ける一番の方法としては、まずその人間達から離れる事。ただ、世界全体がそうゆう風潮になってしまうと、ウィバリーさんの生きられる環境も限られていたと思う。
でも、そんな限られた選択肢の中にあったのが、この自然豊かな林。そう、此処こそ、彼女にとってはピッタリの環境だった。
どうもこの世界の人々は、『環境問題』を特に重要視していなかったらしく、木が足りなくなれば、あちこちの森を片っ端から切り倒していたんだとか。
私の生きていた世界で、環境問題が重要視されていた理由の一つとしては、『地球温暖化』がある。小学生の時、環境汚染についての課外授業もあったくらいだから。
木を大量に伐採してしまうと、自然の巡回が欠如して、人間を含む全生命が、生きていけない程地球全体が荒れてしまう。
二酸化炭素が増えれば増える程、地球の環境は悪くなる一方。だから世界各地で、森林を守る運度が行われ、学校でも環境保護関連の募金箱が設立される。
ただ、『科学』ではなく『魔法』が世界を担っているこの世界の場合、森林伐採のデメリットも、私の考えとは異なるのかもしれない。
そうなると、やっぱり森林伐採が続けられると、自然に生成される魔力が枯渇する・・・という事だろうか?
確かに、戦争が勃発してしまうと、環境問題等は二の次にされてしまう傾向にはあるけど。
・・・もしかしたら、どの道この世界が破滅してしまうのも

『時間の問題』
ただそれだけだったのかもしれない。
仮に、どちらかの国が勝って、戦争が終結していたとしても、この世界の寿命は、それほど長くは保たなかったのかもしれない。