DIYで魔法世界を再建!

私はそのまま魔法陣に向かって剣を突き刺す。するとすぐに変化は起きた。


ブシュッ・・・

「グワァァァ!!!」


脈を打つ魔法陣に剣を突き刺すと、そこから赤黒い液体が吹き出し、真上で足掻いている怪物が急に苦しみ始めた。
しかし、一箇所だけに傷を作っても効果は薄そうだ。私は魔法陣を見渡しながら、脈を打っている箇所を探す。だがその間にも、苦しんでいる古龍が私を捕まえようと手を振り乱していた。
その衝撃で魔法陣の何箇所かが既に動かなくなっている。彼の母親が持っていた理性が、怪物化によって喪失した事が功を制していた。
だが、まるで私から逃れる様に、脈があちこちに移動しているようにも見える。昔プレイした、迷路の行き止まりに敵を追い込むゲームに似ている。
そうしている間にも、壁の崩壊は刻一刻と迫っていた。落下してくる瓦礫や古龍の魔の手から逃れながら、完全にジリ貧勝負だ。

ザシュ!!!

「姉さん!!! 私も加勢する!!!」