「もう魔法なんて懲り懲り」
「魔法を使いすぎた私達人間に対しての『報い』なのかしらね・・・」
ヌエちゃんもそうだったけど、この世界で生きていた人間達にとって、既に魔法は『タブー』的な扱いになってしまっている。
全てが手遅れになった後に反省してしまうのは、人間の悪いところなのかもしれない。でも、自分の身で痛い目を見なければ分からない事も多い。
ただ、もう世界があんな状態になってしまえば、悔やむ気すらも失せてしまうだろう。ただ、そんな状況でも、必死に生き延びようとする所は、人間の良いところなのかもしれない。
この林を世界中に広めるとなると、相当時間のかかる事だ。もしかしたら、私が死んだ数年・数十年・数百年後になる可能性だって、大いにありえる。
ただ、これが生き残った人間達に課せられた、最後のチャンスだとしたら、私達はそれを全力で取り組むのみ。
少しずつではあるけど、生活の範囲が広がっているのもまた事実。荒地に水路を少しずつ広げていくと、その変化が目視でも分かる。
水路が伸びた荒地の土地は、少しずつ生気を取り戻していた。あの灰の様なサラサラした土地から、茶色の湿った土へ、時間をかけて徐々に変わっていく。
それに、蘇ったのは土だけではない。荒地の中に埋もれていた植物が、林の水を吸収した事により、まるで目を覚ましたかの様に発芽を始めた。
まだその植物の有毒性や効能などは分からないけど、自分達の行いが確実に身を結んでいる証拠でもある。
そうこうしている間にも、ちょくちょく迷い人達が教会に訪れる。そして迷い人達から、国がまだ戦争を行なっていた頃の詳しい話を聞く事ができた。
「魔法を使いすぎた私達人間に対しての『報い』なのかしらね・・・」
ヌエちゃんもそうだったけど、この世界で生きていた人間達にとって、既に魔法は『タブー』的な扱いになってしまっている。
全てが手遅れになった後に反省してしまうのは、人間の悪いところなのかもしれない。でも、自分の身で痛い目を見なければ分からない事も多い。
ただ、もう世界があんな状態になってしまえば、悔やむ気すらも失せてしまうだろう。ただ、そんな状況でも、必死に生き延びようとする所は、人間の良いところなのかもしれない。
この林を世界中に広めるとなると、相当時間のかかる事だ。もしかしたら、私が死んだ数年・数十年・数百年後になる可能性だって、大いにありえる。
ただ、これが生き残った人間達に課せられた、最後のチャンスだとしたら、私達はそれを全力で取り組むのみ。
少しずつではあるけど、生活の範囲が広がっているのもまた事実。荒地に水路を少しずつ広げていくと、その変化が目視でも分かる。
水路が伸びた荒地の土地は、少しずつ生気を取り戻していた。あの灰の様なサラサラした土地から、茶色の湿った土へ、時間をかけて徐々に変わっていく。
それに、蘇ったのは土だけではない。荒地の中に埋もれていた植物が、林の水を吸収した事により、まるで目を覚ましたかの様に発芽を始めた。
まだその植物の有毒性や効能などは分からないけど、自分達の行いが確実に身を結んでいる証拠でもある。
そうこうしている間にも、ちょくちょく迷い人達が教会に訪れる。そして迷い人達から、国がまだ戦争を行なっていた頃の詳しい話を聞く事ができた。

