リアル

台場からアクアラインで少し走ると『ジュン』の家に着いた。


横浜だった。


マンションの十二階が彼の住む部屋だ。

「おじゃまします」

『ジュン』の部屋は彼そのものを移したかの様な部屋だった。


2LDKの部屋はキレイにまとめてあり、部屋全体にはバランスよく配置された証明により観葉植物がキレイに輝いていた。

アタシは真っ黒な本革のソファに座った。


『ジュン』はテーブルの上にグラスを二つ置いた。


「ビールが好きなんだよね？」


「はぃ。何でも平気です。」


『ジュン』は小さな便ビールをアタシについでから自分のグラスに注いだ。


「乾杯」


「乾杯」


冷えた美味しいビールだった。


「あっ今ココ連れてくるね。多分俺の寝室で寝てると思うから。」


アタシはそんなにココに会いたかったわけではない。


ただ、『ジュン』と一緒に居たかっただけだ。


「あっココちゃん寝てるなら無理に起こさなくても大丈夫です。起きてきたらでいぃんで。」


『ジュン』はニコｯと笑ってから


「茜ちゃんは優しいんだね。」


ハスキーな声でそぅ言った。