もぅ時計の針が昼の12時を過ぎようとした時。


~♪~♪~


茜の携帯が鳴った。

「あっジュンからだ。」


弾む茜の声。


「もしもし~。」


...


...


「...えっ...?そんな話し聞いてナイよ...。」


...


杉田純一との話しが終わり携帯をテーブルに静かに置いた茜。


さっきまでの無邪気な表情はナイ...。


「...何かあったの?」


...


いつもの大きな目にはシワがはいり、アタシをぐっと見つめていた。


「何で嘘つくの?」

茜の真っ直ぐな瞳。

「嘘...?」


「今日、麻波とジュンは二人で飲みに行ってたんだって?」

茜のいつにもなく真剣な瞳...。


「...ごめん...オーナーと少し話しがあって...。でもっ!!茜に隠すつもりは無かったし、言うまでの事でもナイと思って...。」


...


「今日の麻波ってごめんばかりだね。」

「...ごめん...。」


「また、ごめん?!」


トンッ!!


茜が飲んでいた缶ビールを強くテーブルに置いた。


「...ジュンと麻波って何かあるわけ?!何もなければ、普通に一緒に居たって言えるでしょ?!隠すなんて怪しいよッ!!」


茜の目は真剣だ...。


「オーナーとは何もナイよッ!!絶対に!!アタシは茜を裏切らないからッ!!」


「けど麻波はあたしに嘘をついた。村上さんの事だってそうじゃんッ!!」


「あたしは麻波を待っていたのに、麻波は嘘をついてまで、村上さんと一緒にいて、そしてジュンといた事さえも嘘をついた!」


「もぅ信じられない!!」


そう茜は言うとアパートの玄関を勢いよく飛び出していった...。


やっぱりアタシがいけないのかな...?