「俺が育った町は凄く田舎でね、俺の母親は地元のスナックに勤めていたんだ。」


「お父さんはいなかったんですか?」


「さぁ?物心ついた時にはいなかったな。」

ニコッと爽やかに笑いながら言う。


あまりに爽やかなのでアタシは遠慮なしに聞いた。


「自分の父親の事気にならないんですか?」

「まったく。母が居ればそれでいいと思っていたからね。」


「オーナーってマザコンなんですね。」


皮肉な口調だ。


「ハハっそう言われしまえばそうだと思うよ。」