・・・


「・・・茜・・・何してるんだ・・・?」


杉田純一がゆっくりと目を開けた。


「何ってジュンの身体に触れたくて。」


大きく見開いた目で茜が言った。


「今日の茜はおかしよ。」


ハスキーな声で杉田純一が言う。


茜はソファーの下に座ったまま、杉田純一の首元に右手を入れた。


茜の長い髪が杉田純一の頬にかかる。


暫くの間、目をあわせた。


「おかしくなんてないよ。」


茜はそう言うと少しずつ杉田純一の顔にちかずいた。


「・・・茜、もう寝ようか・・・?」


茜の両頬を持ちながら杉田純一はいった。


真っ直ぐな瞳。


茜は軽く下唇を噛んだ。


それとともに小さな涙がこぼれた。


「・・・ねえ・・・ジュン、あたしの事、嫌い・・・?」


杉田純一は軽く口の先を上げると、


茜の額にキスをした。


杉田純一は茜の問いに何も答えてくれない・・・。