プシュっ...


冷えた缶ビールを開けた。


一人きりの晩酌。


けれど今日はあまり寂しさを感じなかった。


アタシの頭の中は村上で一杯だからだ。

冷蔵庫から乾き物を出し大好きなレゲエの音楽をかけた。


鼻で音をきざみながらビールを飲んだ。

その間手帳の整理をしたり、ペディキュアを塗り直したりしながら一人の時間を楽しむ。


‐午前6時‐


...


あっとゆぅ間に明るくなろうとしていた。


ガチャ...


玄関のドアが開く。

「ただいま。」


茜が帰ってきたのだ。


珍しい。


何処かに出掛けると茜は昼過ぎまで帰ってこない。


しかし、今日にかぎってこんな半端な時間に帰ってきた。


「珍しいじゃん。どうしたの?」


キョトンとした表情でアタシは言った。

茜はニヤリと笑い直ぐに冷蔵庫からビールを出した。


「まだ、飲める?」

茜はニヤニヤしながらフタを開け、ストンっとアタシの向かいに座った。


「ぅん。まだいけるよ。どうしたの?」