「イリーナって、知識チートで料理改革とかしないの?」
「何を言い出すんですか、いきなり。私も転生者なので言いたいことは理解しますけど」
反応の薄いイリーナにライラは叫んだ。
「だってこんなに美味しい料理が作れるんだよ! そりゃ、この世界は飯マズってほどじゃないけど、勿体ないと思わないの?」
「そうですか? まあ、家では色々作ってますよ。初めて作った異世界料理はカレーですね」
「何それ羨ましい!」
「私のやりたいことは料理改革ではないので、あくまで個人の趣味の範囲です」
「そう……」
とても思うところがありますという顔だ。ライラはしばらく迷いを見せたが、やはり言うことにしたらしい。
「私、こんなこと言える立場じゃないのはわかってるけど。料理改革しないなら私に料理を教えてくれない? 私もカレーが食べたいの。唐揚げも! でも料理って苦手で」
「まあそれは見ていればわかりますけど」
「わかるの!?」
「一緒になった授業では随分と不器用だなと」
「そ、そう。なら話が早いわね」
ライラは指摘された気まずさを払拭しようと早口だ。
「悔しいけど、イリーナのお弁当、すごく美味しかった。また食べたいし、先生にも食べさせてあげたいの。ほら、勉強で呆れられている分、胃袋掴んで攻略を目指そうかなーって」
「なるほど」
「でもいきなりお弁当の差し入れって重い!? お弁当作るのも難しいよね!? あ、お菓子、お菓子はどう? それなら簡単そうだし私にも」
「お菓子作りを教えることはできません」
突然険しくなったイリーナの雰囲気に、ライラは納得いかないと不満をぶつける。
「どうしてよ。イリーナならお菓子だって作れそうなのに」
イリーナは手にしていたフォークを置き遠くを見つめる。その先に広がる緑は美しいが、美味しかった手作り弁当の味が薄れるほど思い出は苦い。
「あれは私が幼女化して少し経った日のことでした」
あまりにも深刻な様子にライラにも緊張感が伝わったようだ。訊き返す声の色は真剣さを帯びている。
「何があったの?」
「あの頃は私もまだ無邪気にお菓子を作っていました。自分は凄いと、そう思っていた時期が私にもりました。でも……」
「何を言い出すんですか、いきなり。私も転生者なので言いたいことは理解しますけど」
反応の薄いイリーナにライラは叫んだ。
「だってこんなに美味しい料理が作れるんだよ! そりゃ、この世界は飯マズってほどじゃないけど、勿体ないと思わないの?」
「そうですか? まあ、家では色々作ってますよ。初めて作った異世界料理はカレーですね」
「何それ羨ましい!」
「私のやりたいことは料理改革ではないので、あくまで個人の趣味の範囲です」
「そう……」
とても思うところがありますという顔だ。ライラはしばらく迷いを見せたが、やはり言うことにしたらしい。
「私、こんなこと言える立場じゃないのはわかってるけど。料理改革しないなら私に料理を教えてくれない? 私もカレーが食べたいの。唐揚げも! でも料理って苦手で」
「まあそれは見ていればわかりますけど」
「わかるの!?」
「一緒になった授業では随分と不器用だなと」
「そ、そう。なら話が早いわね」
ライラは指摘された気まずさを払拭しようと早口だ。
「悔しいけど、イリーナのお弁当、すごく美味しかった。また食べたいし、先生にも食べさせてあげたいの。ほら、勉強で呆れられている分、胃袋掴んで攻略を目指そうかなーって」
「なるほど」
「でもいきなりお弁当の差し入れって重い!? お弁当作るのも難しいよね!? あ、お菓子、お菓子はどう? それなら簡単そうだし私にも」
「お菓子作りを教えることはできません」
突然険しくなったイリーナの雰囲気に、ライラは納得いかないと不満をぶつける。
「どうしてよ。イリーナならお菓子だって作れそうなのに」
イリーナは手にしていたフォークを置き遠くを見つめる。その先に広がる緑は美しいが、美味しかった手作り弁当の味が薄れるほど思い出は苦い。
「あれは私が幼女化して少し経った日のことでした」
あまりにも深刻な様子にライラにも緊張感が伝わったようだ。訊き返す声の色は真剣さを帯びている。
「何があったの?」
「あの頃は私もまだ無邪気にお菓子を作っていました。自分は凄いと、そう思っていた時期が私にもりました。でも……」



