潤は本当になんでも顔に出やすい。
今は明らかに『わからない』って顔付きだ。



そうだよね。



教えてあげなきゃ。
やっぱり、言わなきゃ!だよね…
うん、今日はすべて打ち明ける日だよ。



「あのね、潤……
今だから言うけど。
私……潤のことが好きだったんだ。」

「えっ!?」

潤が目を見開いて、私をじっとみつめる。
そりゃあ、驚くよね。
ただの幼馴染にそんなこと言われたら、びっくりしないわけがない。



「……ごめんね。」

「ご、ごめんって、そんな……」

「つまりね。
紗夜が私の大好きな潤と付き合うことになったんだと思ったから、それがすごくショックだったんだよ…
そのトラウマで、チョコがだめになっちゃったんだと思う。
チョコに罪はないけど、きっとそれだけショックが大きかったってことだとおも……」

急に手がじんわりと温かくなった。
それは、私の手に潤の手が重なっているから…



「潤……」

「何も知らなかった。
僕は、翔子のそんな悲しみを全く知らなくて…ごめんな。」

潤の手に力がこもる。



「潤……
大好きだよ。
子供の時から、今まで…
そしてこれからもずっと。」

「翔子……」

潤の目が泳いでる。
かなり動揺してるみたいだ。



私もここまでストレートに言うつもりはなかったんだけど、潤に手を握ってもらったら、なんだかすごく素直になれて…
気が付けば、心の内をすべてぶちまけていた。