ephemeral house -エフェメラルハウス-








「おれら吸ったら行くから先入ってなよ」

「わかった、入りたい時連絡して!!部屋の場所とかわからないでしょ?」

あ、たしかに

「おー、わかったよ」

そう言うと人様の家の前で突っ立ってタバコを吸うのは気が引けるのか2人は少し場所を移した

「さ、行こうかゆい!」

お父さんもお母さんも寝てるから部屋入るまで静かにねって念押しするハル

ハルの家は本当にごく普通の裕福な家
綺麗なおうちだし犬も飼ってる

そういえばセナもレンもどんな生活してるんだろ
………気になる

でも聞くなんて野暮なことしたくないし
ま、いつか知る時が来るか

「ゆい~?」

ハルがニヤニヤしながら近づいてくる

え、なに?今までの笑顔とは明らかに違う

「はいこれ」

渡されたのは

…………お酒?

「あんなのじゃ酔うものも酔えないでしょ」

「あ、うん…ありがとう…」

「あの2人どうせすぐには戻ってこないから私たちは私たちでじっくり話そ」

ハルが何を考えてるのかよくわからなかった
何をじっくり話したいのか
ガールズトークって奴なのかな?
そんなのにお酒いる?
てかまだ私たち高校生だし

そんなの考えなくたってすぐに答えはわかるもの

ハルはお酒をぐいっと身体に流し込みその勢いで言った

「ゆいはレンの事どう思ってる?」





ある程度予想はしてたけど外れた




てっきりセナの事聞かれるかと思った







「どうってどういうこと?」

わかってて聞き返す

自然とお酒を流し込んでしまう

「私ね、レンのこと好きなんだ…ずーっと前から」

何となくは分かっていた

レンを見てるハルの顔はとても幸せそうで辛そうだったから

「好きだからこそ、見ててわかるんだ」

確かに、好きな人の事は誰よりも見てるから気づくことはいっぱいあるよね

「レンは多分ゆいに気がある」

「え?」

「いつも見てる私が言うんだから間違いないの」

そんな事言われたって私は別にレンもセナも興味無いからそんな事言われても

「ハルはそれを私に伝えてどうしたいの?」

「知ってて欲しいの」

何を知ってて欲しいの?口に出す前にハルはもう答えていた

「みんなの気持ちを」

これからもみんなと仲良くしたいから

ハルはそう言った

ハルの目は本気だった