七色の魔法使い#7~七色の願いは滲んで消える~

『……バリアを破壊……?面白い!破壊してみろ!』

テオがそう言い切ったと同時に手を離して、矢を放った。矢は、バリアを貫いて飛んでく。

「良く分からないが、バリアは破壊されたみたいだな……!」

そう言って凛兄は刀を構え直すと、テオに向かって走り出した。

「……さて、僕は……」

弓を手にしたまま、僕は空に飛び上がる。そして、僕はもう一度弓に矢を番えた。

「……」

矢に青い炎を纏わせると、静かに矢を放つタイミングを伺う。

矢を放つと、矢は真っ直ぐにテオに向かって飛んでいった。それはテオに当たると弾けて、テオの体に青い炎が巻き付く。

僕は弓を刀に変えると、魔法で素早さを上げてテオに近づいた。

「……残念だけど、テオの負けだよ」

そう呟いて、僕はテオを見つめる。

『俺は、負けていない!』

「まだ言うの?動きを封じているのに……」

僕がそう言うと、テオは黙り込んだ。僕は、刀を振り上げる。そして、テオを斬り付けた。

『また会う時は、一対一で戦ってみたいものだ!』

テオは、そう呟いて空気に溶け込むように消えていく。

「……皆、大丈夫か?」

「大丈夫です……テオを倒せた……んですよね?」