「僕は、冬都さんの前世の記憶を守る存在です。名前は無いので、何と呼んでもらっても構いません。なので、ずっと冬都さんのことを見て来ました。今回、冬都さんをここに呼んだのは……テオについてです」
そう言って凛兄にそっくりな誰かは僕の手を取ると、僕の手のひらに小さな白い花の髪留めを乗せた。
「これがあれば、ユキヤ様の本来の力を引き出せるはずです。後は、あなた次第……期待してますよ」
凛兄にそっくりな誰かが微笑んだ瞬間、僕の視界が揺らぐ。そして、目の前は真っ黒になった。
目を覚ました僕は、体を起こすと手のひらに乗ってる小さな白い花の髪留めを見つめる。
辺りを見渡すと、大智以外の皆は地面に倒れていた。
「……大智……」
大智はアイビーの剣を握り締めて、構えている。
『見たところ、お前は戦闘に向いてなさそうだ。今のうちに諦めた方が良いぞ?』
「誰が諦めるか!フォルトゥナを……僕らの住む世界を壊させない!」
「……」
「大智の言う通りだよ……俺らは、妖魔の暴走を止めるために戦ってんだ。お前らの好きには、させないよ」
杖を支えにしながら、輝一が立ち上がった。アイビーも、紫月も、楓も、凛兄も立ち上がってテオを見据えている。
そう言って凛兄にそっくりな誰かは僕の手を取ると、僕の手のひらに小さな白い花の髪留めを乗せた。
「これがあれば、ユキヤ様の本来の力を引き出せるはずです。後は、あなた次第……期待してますよ」
凛兄にそっくりな誰かが微笑んだ瞬間、僕の視界が揺らぐ。そして、目の前は真っ黒になった。
目を覚ました僕は、体を起こすと手のひらに乗ってる小さな白い花の髪留めを見つめる。
辺りを見渡すと、大智以外の皆は地面に倒れていた。
「……大智……」
大智はアイビーの剣を握り締めて、構えている。
『見たところ、お前は戦闘に向いてなさそうだ。今のうちに諦めた方が良いぞ?』
「誰が諦めるか!フォルトゥナを……僕らの住む世界を壊させない!」
「……」
「大智の言う通りだよ……俺らは、妖魔の暴走を止めるために戦ってんだ。お前らの好きには、させないよ」
杖を支えにしながら、輝一が立ち上がった。アイビーも、紫月も、楓も、凛兄も立ち上がってテオを見据えている。



