それから私たちは本当に忙しくなり、ランチだってまともにとれることはなかった。
主任と藍沢さんと瀬川さんが挨拶に行って、思ったより気のいい人みたいらしかった。それでもこれからきっと彼にとってもおれないところもでてくる

その中でどれだけ私達がフォローできるかがカギになるのだ

あれから藍沢さんとは会議しか合わなく、気のせいか前よりも主任と藍沢さんがお互いにけん制しているようにも見える

『東堂どうぞ』

『あっ。ありがと』

佐野は私にもコーヒーを淹れてくれたみたいでその一口で少し落ち着いた

『本当に忙しくなったわね』

『そうね。なんか佐野とこういう会話も久しぶりな気がするわ』

『そりゃあお互いが、入れ違いだったからね』

そう。佐野が外回りの時は私と主任はオフィスに。反対に私が外まわりのときは佐野か相良君がいる

だから、席が隣でも中々私達は顔をまともにあわすこともないのだ

『田園綺麗だったね』

『でしょ?瀬川さんもいいって。
それでも後はデザインと原価の問題が残っているけどね』

『そうね。私達次第ね』

そう。わたしたちの建物のお金や、色によってまた佐野達にはうごいてもらわないといけない