『まあ。私も人のこと言えないけどね。

とえりあえず当分は仕事が忙しいからそっちで生き延びるか』

背伸びをしてまるでふっきれたかのように。
それでもきっと心では不安だろう。歳をとるとどうしても「フリ」が上手くなる

なんでも「フリ」


そんなことしている私たちは生きづらくなっている

『ねえ?佐野』


『ん?』


『佐野は・・・・やっぱりいい』

これをいっても彼女を追いこむのかもしれない。彼女の好きなようにやらしてあげよう

『何よ?変よ』

『知ってる』

『そう。さぁて風呂はいゆわよーー』


それから佐野は彼の話をしなくなった。佐野が少しでもらくになってくれたらいい。ただそれだけで