『それでもっ藍沢さんはもう婚約もされていますっ』
藍沢さんは私の腕をつかんでもっと距離はちかづけてきた。さっきとは違う目をしていた。
『結婚に意味なんてあるの?
たしかに子供は欲しいよ?でもそれはまだまだ先だし
ただの契約でしょ?
俺はずっと俺の補佐をしてくれると思っていた。退職も出すなんておもっていなかったし。いつの間にか部署も違っていた
ひのにとって俺はその程度の存在ってことでしょ?』
あぁ。私なんでこの人を好きになったんだろう。今この人から出る言葉は私を失望と恐怖に招くだけだ
今までこんな目していたなんて
『・・・痛いです』
『大丈夫。ひのの感じる所俺しっかりと覚えているからさ』
なんて笑っている藍沢さんが怖くてしょうがない。
なんでこの人のことが好きになったんだろう。馬鹿だなぁ私
おもてしか見てなかった。今まできっと
彼の悪いところはみていなかった。書類だってそうだ。気が付いてたそれでも見ないフリをして彼の横にいることを決めたのは私だ
