病み系先輩の彼氏になりました。

「いらっしゃいませ~」と笑顔で迎えてくれたのは、店員のジョーさんだった。

俺らはカウンターの端の席に並んで座って、いつものように先輩は強めのアルコールを注文していた。

「…若…何かあったんですか?」とジョーさんが聞いてきた。

俺は今日の出来事を話した。

『はぁぁ?ソイツ頭可笑しいんじゃねぇ?若を…舐めてやがるな』とジョーさんは怒る

「いくらなんでも俺もそれは納得出来ないんです!なので真実暴いてみせますよ!」と俺は宣言した。

「…少し準備が早まったと思えばいい。あんな会社に未練なんてないから…でも。パワハラだけはなかったってこと、皆にはわかってもらいたい!診断書、間違いなく嘘だと思うし、だってパワハラしてないし。あの発言は貴方と二人の時にしたものだし…」と先輩は言った。

「先輩、俺バラしてもいいですか?先輩と付き合ってること。それから夢の話も…先輩の覚悟が決まってるなら、俺、皆にちゃんと伝えます!俺なりのやり方で」と俺が言うと、

「…信じてるよ…要領はあまり良くないけど、あなたのことは…契約書はもう必要ないくらい私にはあなたが必要になってる。好きだよ…」って先輩はズルい。

サラッと俺に告白してきた。

「篤人兄さん、頼みます!若のこと守ってやってください!」とジョーさんに頭を下げられたので、俺は頷いた。

「…ねぇ、ジョー、ここ改装してね、私はここでこじんまりとしたcafeをしたいんだけど…あなたはここにずっといてくれる?」と先輩は言う。

「もちろんですよ!若の望みとあらば」と笑っているジョーさん。

相当慕ってるのは見て取れた。

先輩はしばらくすると、酔いつぶれてしまった。

そのまま寝てしまった先輩を見ながら俺はノンアルのカクテルを口にした。

店をクローズにし、俺ら二人の貸し切りにしてくれた。

寝てる先輩を他所に俺は

ジョーさんと2人で話をしていた。

先輩の昔の話を聞いたり、先輩とジョーさんの関係とかも聞いたりした。

明日から来なくていいと言われた先輩に力を貸してあげて欲しいと俺はお願いした。

俺は出来る限りのことをして、皆にパワハラ疑惑を晴らして貰うつもりだと。

しばらくして、俺は先輩を連れて、車に乗った。

家まで送り届けるためだ。途中コンビニによって材料を仕込んだ。

無事家にたどり着き、俺はそっとベットに寝かせた。

メモを残し、朝食を準備して、先輩の家を後にした。

家に戻るとかなり遅い時間だった。

俺はシャワーを浴びて、そのまま眠った。

翌朝、俺は準備を整えた。

先輩が居ないと思うと、なんか少しお弁当を作るのもめんどくさくなって、今日は作るのをやめた。

そして、会社に向かった。