病み系先輩の彼氏になりました。

そして、俺らは社長のところに言った。

内容が録音された音源をだし、話した内容の記録を資料として提出。

社長は何とか納得してくれた。

そして悪いことした、と取り消すことにしてくれたが、

戻る意向はないことを伝えた。

ただ、誤解を解きたかったと。

新山さんは泣いて謝り、皆はとりあえず、良かったと言ってくれた。

そして自分らのデスクに戻った俺らは、

「ありがとうございました。これで心置きなく俺も辞めれます」と俺が言うと、

「ホントに辞めるの?」と言われて、

「…まだすぐに、という訳では無いですけど」と俺は笑った。

「あ、夢叶えて、cafeオープンしたら一番に皆さんを招待しますね!」と俺が言うと、先輩らは「楽しみにしとく~」と笑ってくれた。

今日は皆と初めてランチをした。

女子トークに混ぜて貰い、楽しく過ごした。

けど、どことなく、新山さんが心配だ。

あれから新山さんは完全に孤立してしまった。

もちろん、自業自得なんだけど。

俺はほっとけなくて…

つい、声をかけてしまった。

「…こんな私なんかに…」と新山さん。

俺が気にかけているのを皆は黙って見ているだけだった。

そんな日が、1ヶ月くらい続き、耐えられなくなった新山さんはついに辞める覚悟を決めたらしい。

そして、退職願が受理され、この会社を去ることになった。

そして、俺の恋人の先輩、友梨奈さんは久しぶりに会社に来た。

ずっと有給でお休みしていたが、今日が友梨奈さんの最終出社日だった。

相も変わらず、黒く深い闇感を醸し出しているが、顔は穏やかだった。

友梨奈さんには色々会社でのこと、たくさん話してたので、少し嬉しそうだった。

皆に挨拶し、社長にも挨拶して、友梨奈さんは会社を去った。

俺はそんな背中を見送った。

そして、友梨奈さんは本格的に、cafeをオープンさせるための準備を始めていた。

なので、俺も覚悟を決めた。

ちゃんと親に全て話そうって。

この日の夜、俺は友梨奈さんの自宅で一緒にご飯を食べた。

そして、実家に電話した。

「…逢って欲しい人がいる」と

2人は喜んでくれてはいるけど、友梨奈さんのこと、話したらどうなるんだろうって少し不安でもあった。

けど、ちゃんと祝福してもらいたし、

今度の休み、俺と友梨奈さんは俺の実家に行くことにした。

友梨奈さんもさすがに緊張するらしく、いつも以上に黒いオーラが出ていた。が、友梨奈さんも覚悟を決めているらしい。