その夜、俺は髙杉の家に来ていた。


「ご飯、まだ?」

「だから自分の家で食べてって」


そう、俺は晩飯をコイツに作らせるため。

だって、俺…


「料理できねぇし」

今まではコンビニ弁当かカップ麺か外食で済ませてた。


でも最近飽きてきたんだよな。

そんなとき、ちょうどよくコイツが引っ越してきた。

ラッキーじゃん?


「知らない、アンタの分なんかないから」


そう言ってコイツは、自分の分だけ作って食べ始めてる。



………は??まじ???

そこまで嫌われてる?


「まじでねぇの?」

「ありません、早く帰って」


居座ったら仕方なく作るもんだろ?

てか、優しさってものないの?

いや…さすがに図々しかったか。


気づかないうちに俺、学校の噂に調子乗ってたのか…

フッ。自分で笑っちまうわ。