秒速ファシネイト






………えっと。



どういう意味だろう。




私を待ってたって…




なぜ!?





無言で頭をフル回転させてる間も、一条凪は微笑をたたえながらこっちをじっと見ている。




その時、ブー、と手に持っていたスマホが震えた。




見ると、真子からライン。




『あとどんくらいかかりそー?』





…そうだった。


真子たち、待たせてるんだった!





「…えっと。私に何か用事?
悪いけど私、この後用があって急いでるんだけど」




そう。目の前の男を攻略するために“男心を学ぶ”という大事なミッションが私にはある。




「ふーん?」




一条凪が少し首を傾げた。


サラ、と真っ黒な前髪が揺れる。





「男と遊ぶの?」