カラフル☆デイズ


急いで靴を履き、ついさっき出て行ったばかりの深月先輩の後を追い掛ける。


見慣れた背中は、家の側のあの曲がり角を曲がってすぐの所で見つけられた。


「深月先輩……っ!」


私の声に、深月先輩が立ち止まって振り返った。


「あの……えっと、」


「――ごめん」


何に対する“ごめん”なのか判らなくて、思考が一気に悪い方へと転じる。


『ごめん。悪いけど、もう俺に関わるのはやめて欲しい』


そんな考えに(とら)われ、足が地面に縫い留められた様にその場から動けなくなった。