「“だけど”?」 「あとは……まひるが泣くのを見られれば完璧、かな」 「酷いっ!最低です!!」 ドンッと、深月先輩の胸を力一杯叩く。 嫌われているのは判ったけど、それでもこんなことを言う人じゃないと思ってたのに。 「深月先輩の……意地悪……っ!」 ドンッ ドンッ ドンッ トンッ 「う゛ぅ……っ」 力なく叩いた私の手を掴んで、深月先輩が胸元に私を引き寄せた。