「ちょっと場所を変えるぞ?」 そう言うとセイ兄は私の腕を引いて、人通りの少ない階段の方へと移動した。 「……で、どうしたの?」 セイ兄に解放された腕を階段の手摺りに載せる。 「それはこっちのセリフ。今朝、何かあったのか?」 セイ兄が、真剣な眼差しを私に向けてきた。 あさ兄やセイ兄に真剣な目で見つめられると、すべて見透かされているみたいな気分になる。 動揺を悟られない様に注意を払って、セイ兄の目を見つめ返した。 「何もないよ。どうして?」