寝静まって誰もいないと思っていたリビングからは明かりが漏れている。


なんだ、セイ兄かあさ兄のどっちか判んないけど、まだ起きてたんだ。


それなら、またすぐに眠ったら夢の続きを見そうだし、ホットレモネードでも作って、私も一緒に起きてよっかな。


呑気にそんなことを考えながら、ドアに近付いたその時――。


「……まひる、明らかに可笑しいよな。無理してるっつーか、」


セイ兄のそんな声が聞こえてきた。


「理由は判ってる。古川くんだろ?」


あさ兄も起きてたんだ……。