時刻は、もう22時を過ぎている。
「あさ兄、眠くなってきたから、お風呂に入ってもう寝るね」
ソファから立ち上がると、目で追う様にあさ兄が見上げてきた。
「お風呂で眠ってしまったら大変だから、一緒に入ろうか?」
「あ~さ~ひ~、そういうえげつない冗談はやめろ。しかも、朝陽が言うと冗談に聞えねーんだよ!!」
セイ兄が、側にあったクッションをあさ兄に向かって投げつける。
「私は一人で大丈夫だから、男同士、セイ兄と一緒に入ったら?」
にっこり微笑むと、あさ兄は一瞬ぽかーんとした後、苦笑いをして、セイ兄は「まひるもエグいこと言うな!気色悪くて鳥肌立っただろーがっ」と声を張り上げた。
そんな二人に向かって、「おやすみ」と言って、べーっと舌を出した。

