だから、私はちゃんと知らなくちゃいけないって思ったのに。


「まひるには、まだ教えたくない――」


あさ兄が微かに目を細め、私の肩を撫でる。


「どうして?」


「どうしても」


そんなの納得出来ない。


勿論、理由を聞いたとしても、納得出来る自信はないけれど。


「まひるはもう寝ろよ」


セイ兄が、素っ気なく私を促す。


こんな気持ちのまま引き下がって、素直に寝られる訳がない。


だけど、食い下がったところで、この二人が簡単に教えてくれるはずもない。