カラフル☆デイズ


「――その様子だと、聞いてた……んだよな?」


セイ兄にそう問い掛けられて、そっと頷く。


私が頷いた瞬間、あさ兄は前髪を掻き上げる様に額に手を当てると、そのまま力なく項垂(うなだ)れ、セイ兄は天井を仰ぎ見た後、深くため息を吐き出した。


「あさ兄、セイ兄、どういうことか、ちゃんと説明して……」


お父さんが亡くなったことが、どうして深月先輩の所為なのか。


あさ兄が必死に働いているのが、どうして深月先輩の所為なのか。


本当は怖くて、知りたくない気持ちもあるけれど、私はちゃんと知らなくちゃいけないって思った。


あさ兄もセイ兄も、そして深月先輩も、私の好きな人たちだから。