「あさ兄……。どうしたの?」
いつもだったら、日付が変わってニ時間くらい経たないと帰ってこないのに……。
「ちょっと店の方でトラブルっていうか、アクシデントがあって」
今日はもう仕事になりそうにないから上がって良いって言われた――と、あさ兄が説明してくれる。
「で、何?どうした?」
「まひるのやつ、チィじゃなくて男と一緒だったんだよ」
「セイ兄っ!!」
何も、あさ兄にまでバラすことないのに……っ。
今まで、私のことをあさ兄に報告する時のセイ兄には、自分には報告する義務があると当然の様な態度を取る一方で、私に対する同情みたいなものが少なからず感じ取れたのに。
今のセイ兄の口調には一切そういったものは感じられず、容赦がない。
むしろ、いつもの様にあさ兄にどうにかして欲しいと願っている様にすら見える。

