「あかりちゃんっ!雪積もってるし、雪合戦しよーよ!!」

雪合戦?なんだそれ
そんな遊び僕は知らない
僕が知ってる遊びなんて殴り合いだけ。

あ、これは遊びじゃないか笑

「あかりちゃん、知らないの?!雪を投げ合って遊ぶんだよー!」
「知らなくてごめんなさいね。」
僕は"はる“ってやつを睨んだ
ぼくを馬鹿にしてるのかな、この男の子。

「あかりちゃん、ぼーっとしてると当たっちゃうよー?それー!」


ボスンッ

「あわわわっ!ごめんなさい、お顔に当たるとは思ってなくて…!」

なんなの、はるって子。
人の顔に雪を投げつけるなんてさいてー。

でも、あの雪、冷たかった。
柔らかかった
すぐ溶けるのを感じられた

立ちすくむ僕に、はるが近寄ってきた

「よしよーし!なでなで!ごめんね!」


はるの手は暖かかった

これが、私とはるの出会い。