気づいたら4人の高校生は列車に乗っていた。
先程まで4人でショッピングに出ていたはずなのに。4人は状況を把握できていなかった。
「ね、ねぇ、これってどういう状況?」
沈黙が続く中声を出したのは浅井 由美だった。
彼女は資産家の娘で冷静さを持ち4人の中でお姉さん的存在であった。
「わかんない…怖いよ…」
そう言ったのは4人の中で1番幼い神谷 まこも
有名なブランドを立ち上げた神谷 慎二の娘で
由美とは幼馴染。常に由美から離れず1人では何も出来ない。
「まこも、大丈夫。私たちが居るよ」
そう言ったのは雨宮 千紗 。大企業の重役の娘で経済学を修めている。まこもとは中学から一緒でまこもを守ろうとしている。
「由美、なにか見えてきた」
そう言ったのは千尋 千聖。国会議員の千尋 中夜の娘で気が強く、傲慢だ。
そうこうしてるうちに、どこかの駅に着いた。
4人が訝しげに降りると、鳥がいた。
『お待ちしておりました。どうぞこちらへ』
4人は困惑した。鳥が喋ったのだ。
しかも動きまで人間のようだ。羽で器用に促しているのだ。
進んでいくと岩でできた塔が3つ建っていた。
『ここでお待ちください』
そういう鳥はどこかへ消えていった。
「なんなのよ…、あの鳥。私たちになんの説明もないなんて…」
由美は、みんなの動揺を沈めるように言葉を口に出した。

コツ…コツ…コツ…