その晩、西さんに借りた本を読んだ。 家族を早くに失い、クラスメイトからほとんど認識されていなかった少女が大病を患い余命わずかになったが、そのときひとりの少年と出会う。その少年は一見クールなように見えて、写真家になりたいという夢を持っていた。その熱意にあてられて少女は生きたいと希望するようになる。 とまぁ、こんな感じだった。