夢と奇跡をもう一度

翌日。昨日何があったのかあまりよく覚えていない。誰かが見舞いに来てくれたようなそうでないような。
窓の外の空は、昨日より一段と青さを増していた。憎たらしく見えてしまった。何故だろう。自分は体中が痛いのに空は元気で嬉しそうだから?違う。
なんか、イライラする。

ノックの音が聞こえた。母さんだろうと思いどうぞ、と返事をする。
でも現れたのは知らない人だった。制服は僕の高校のものだったから、きっと学校は同じなのだろう。失礼かもしれないが、可愛くも可愛くなくも無かった。でも、優しげな雰囲気が漂っていた。
春、と僕の名前を呼んだ。少し怖くなってしまった。何故名前を知っているのか。
そして彼女の表情だ。必死だった。
分からない。誰なのか。頭痛がする。
嫌な予感がする。パニック状態に陥る。
僕の心情が一連の動きのように素早く流れた。予め設定されていたロボットの様に。
「誰?」
咄嗟に出た言葉はそれだった。言ってからしまったと思うがもう遅い。
彼女は今にも泣き出しそうだった。