「もう帰るよ 」
とお母さんが私たちの元に来た。
私はそんな声を耳にしず、男の子にじっと見た。

「僕…大きくなったら、深乃ちゃんを守れる強い男になるから!…僕は深乃ちゃんの王子様だからね…」

と勢いよく大きな声で言ったと思ったら、最後はボソボソと顔を赤らめ言った。

「ありがと!私の王子様になってね!」

と私は笑顔で言った。この時私はその言葉を真剣に捉えていなかった。

これは、私が小さい頃の話。