拾われたパティシエールは愛に飢えた御曹司の無自覚な溺愛にお手上げです。

【すみません。前頁から書き直しました。】


 やっぱり大好きな人からもらったモノは、言葉であろうとなんであろうと特別なモノらしい。

 どんなモノよりも威力が凄まじいようだ。

 そこに、愛梨さんの想いとが合わさって、なんとも言えない、堪らない心持ちになってくる。

 今すぐ、創さんのことをぎゅっと抱きしめたくなって、もういてもたってもいられなくなってきた。

 ーーあー、もうダメだ。

 創さんへの愛おしい想いと愛梨さんの想いとが、ない交ぜになって、どんどんどんどん溢れてきて、もう止まりそうにない。

「創さんッ!」

 感極まってしまった私は、飛び上がるような勢いで背後に振り返り、驚いて瞠目したままでいる創さんにガバッと抱きついてしまっていた。

「大好きですッ! 私、ずっとずっと傍に居ますから。創さんもずっとずっと傍に居てくださいね? 約束ですよ?」

 そんな私の口から飛び出してきたモノは、小さな子供が放ったようなモノで、それでもきっと創さんには伝わってくれるだろう。

 そのことを証明でもするかのように、突飛な行動に出た私の身体を驚きつつも、しっかりと抱き留めてくれた創さんが、

「あぁ、約束する。もう一生、菜々子の傍から離れたりしない。死ぬまでずっと一緒だ。俺も菜々子のことが大好きだ。愛してる」

そう言いながら、さっきよりも強い力でぎゅぎゅうっと抱きしめ返してくれている。

 互いに誓い合った言葉を互いの身体に刻み込むように、また、こうしてこれまでのように一緒に居られるという喜びを噛みしめるようにして、一頻り強く強く抱きしめ合ったままでいた。

 そうしてしばらくして、ようやく気持ちが落ち着いてからも離れがたくて、創さんの胸に頬をくっつけたままでいると、「菜々子」と、不意に創さんに呼ばれて、顔を向けるとやけに真剣な面持ちをした創さんのイケメンフェイスが待っていて。

 ーーなんだろう?

 なんて、小首を傾げつつ暢気に構えていたところに。

「ビジネススクールが始まるまでにまだ一月あまり時間があるから、一度日本に戻って、結婚して正式に夫婦になってから、こっちに戻って来ないか? もちろん、菜々子が良かったらなんだが。どうだろう?」

 創さんから、思いがけない、プロポーズともとれる言葉が投げかけられた。