李世先輩は私のことを知り尽くしている?

混乱する私は、そっと先輩の出方を伺う。




「新品のスカートよりもお弁当を心配するなんて、よっぽど食べることが好きなんだね」

「す、スカートも大事、です、けど……」





お弁当の方が、もっと大事だ。


はああ、こんなに食い意地が張ってるから、お母さんに「なんだか丸くなったね」って言われるようになっちゃったのかな。


先輩にも、「どうりで丸いわけだ」って、内心、バカにされてるのかも……。


ちらりと先輩の顔を見ると、すぐに目が合って、大きな瞳が細められる。





「そんなことないよ。ちっちゃくて食いしん坊で、かわいい。あれだ、ハムスターみたい」

「ええっ⁉」





ハムスターって……ほめてるの?けなしてるの?