李世先輩は私のことを知り尽くしている?


「つぼみちゃん、体の調子はどう?動けそう?」



「ちょっとこれは……動けそうにない。痛すぎて、逆に痛くないくらいだから」


「そっか……。じゃあ、動かずに待とう。もう少しで、先生が来てくれるはずだから」

「うん。どっちにしろ、こんな崖、登れっこないしね」

「だね」




私とつぼみちゃんの間に、沈黙が流れる。


仰向けになっているつぼみちゃんは、ぼんやりと空を眺めている。


……今が、つぼみちゃんときちんと話すチャンス、だよね。


今まで無視されていた理由が分からないままもイヤだし、かといって知ってしまうのも怖いけど。




――とにかく、もう一度だけ、つぼみちゃんと向き合ってみなよ。きっと、仲直りできるから。



李世先輩の言葉が、私に勇気を与えてくれる。



私の臆病な唇を、動かしてくれる。