『えっと、簡単に説明すると
今日の大会で奏汰より早く終わって帰る準備してるときに奏汰と花菜ちゃんが楽しそうに話してるの見てて私が彼女でいいのかなって
一緒にいていいのかなって、花菜ちゃんのほうがお似合いなのかなって思って』


『どうしてそう思うの?』


『やっぱり私と花菜ちゃんとでは一緒に過ごした時間が違いすぎるよ
私なんて彼女になってまだ数ヶ月、花菜ちゃんは中学から一緒にいるから何年も同じ時間を過ごしてるから絆が深い』


『そんなの関係ない、どれだけ同じ時間を過ごしたかなんてどうでもいいじゃん
大切なのは今だよ!気持ちだよ!』


そう言ってくれてもあの二人の姿が頭から離れない
もうあんなふうな気持ちになるのが嫌だ
だったら、別れたほうがマシだと思った


『けど…こんな気持になるなら別れたほうがマシ
もう奏汰に迷惑なんてかけたくない』


『こんな気持ちって嫉妬でしょ?
それはその人のことが好きだから取られたくないっていう独占欲で嫉妬するんでしょ
嫉妬するってことはその人のことが本当に好きだからってことでしょ?
そんな簡単に奏汰を手放したらお互い後悔するよ
これから先たくさんの壁がある、こんな嫉妬だけで別れるのはおかしいよ
お互い好きならそれでいいじゃん』


多分天羽は怒っていると思う
こんな長文を短時間で送ってくるってことは焦ってるのかな


『好きだけど、こんなに嫉妬してるとか奏汰も迷惑でしょ?
奏汰には迷惑かけたくない』


『音羽はもっと奏汰に甘えなよ!
迷惑かけなよ!そんな簡単に諦めるな!』


天羽はそう言ってはくれてるけど、もう私の気持ちは変わらない


『ごめん、何言われても気持ちは変わらないから…
奏汰に話してくる』


『ちょっと待って!』


天羽の文字を無視して奏汰にLINEも送る