碧色の恋。





目が覚めると、また七瀬くんのベッドの上にいた。
そうだ昨日私七瀬くんに───


また、七瀬くんは部屋に居ない。
ぐっすり寝たからか頭痛はだいぶ良くなっている。


「…はよ」


七瀬くんが部屋に入るなりお水のペットボトルをくれた。
あれ昨日もこんなこと、した気がする。


「おはよう、七瀬くん。

昨日はその……色々ありがとう。」


「ん、頭痛へーき?」


「うん、まだ少し痛いけど大丈夫」


「そう」


七瀬くんと沈黙が続く。少し気まずい。
何か話した方が良いんだろうか。


「……名前」


「え?」


「何で名前で呼ばなくなったの」


「それはっ」


「それは?」


七瀬くんが、他の人に私なんかと幼なじみだってこと知られたくないみたいだったから。だから"あおくん"って呼んだら、変でしょう?