どうしようか悩んでいると、座ったまま寝ている七瀬くんの体がだんだんと倒れてきた。
押さえようと思っても、力で勝てる訳もなく。
「きゃっ」
七瀬くんと一緒に倒れ込んでしまった。
それでも七瀬くんは起きない、どころか抱き枕と間違えれている。
寝ているにも関わらず、腕の力が強くて抜けることが出来ない。
今日は七瀬くんに抱き締められたまま寝るしかないのか。
心臓がドキドキうるさい。寝ている七瀬くんにまで聞こえてしまうんじゃないかってくらい騒がしい。
「あおくん、だいすき。」
あれだけドキドキしていたくせに、意外にもすんなりと眠りついた。猛暑だけど、七瀬くんとは離れたくないって思ってしまった。



