夢にも思ってなかったよ。

状況的にウェイターさんも来づらかったのか、こちらから呼びそれぞれ飲み物だけを注文した。
注文したドリンクがくるまで何と無く話始めるタイミングじゃないなと三人共に同じ考えなのか、沈黙が続く。

「お待たせしました。」と今度はウェイトレスさんがドリンクを運んでくれた。

さて。はじめますか。

私はミルクティーを一口飲み、二人のうち、どちらかが話し始めるのを待つだけだ。


「先日は真夏に誕生日の祝いにランチに誘ってくれたらしいな。
 それは礼を言うよ。
 ありがとう。」

沈黙を破ったのは薫くんだった。

「ううん。
 本当は薫君も来て欲しかったけど、たまにはガールズトークがしたくて。
 誘わなくて、ごめんね。」