「わたしもその可能性考えたけど、わたしたち家も隣で親同士も仲いいから隠すとか多分無理だと思うんだよね」

なんせおしゃべり大好きなお母さんだ。


そのわりに察しは恐ろしいほどで、昨日だって家に帰る前に顔を洗ったのに「ただいま」の返事が
「泣いた?もしかして日向くんと別れた?」だった。

さすがにそれには驚いた。

洗面所をみてもそこまで目も腫れていなかったし、結局あのあとわたしの思いが通じて振った雨のおかげでごまかせると思った。


「・・・なんでわかったの?」

「あんた自分で鏡みたんじゃないの?相当ひっどい顔してるよ、おばけみたいな」


ムッ!としたけれどお母さんはいつもこんな感じでむしろ平常運転。