「日向ずっといってた。────くれないって。それが不安なんだって」 その言葉が何度も私の頭をよぎる。 ごめんね日向。 なにも日向にしてあげられない。 なにも日向のことわかってあげられない。 これ以上日向のそばにいたら日向のほうが壊れてしまう。 わたしは迷うことなく時計の横のボタンを押した。 またなにかに飲み込まれていくようにわたしは意識を失った───。