「あのときみたいだな」

日向も思い出していたのか懐かしそうにそう口にする。


「ま、あのときほど泣いてはないみたいだけど。それに泣いてる理由もわかんないし」

「・・・日向はもうわたしのこと好きじゃないのかなって」

「はあ。なんでそうなる?」

「だって、ゴールデンウィークもなにもいってこなかったし、遊園地も嫌だって」

「まだゴールデンウィークがはじまったわけじゃないだろ?それに嫌だとはいってない。ただついこの前行ったばかりだからできれば違うとこがいいなって思っただけ」

呆れたようにわたしをみて「そんなことで好きじゃないって思われたらたまんないわ」といった。


「・・・本当?」

「ほんと」

嘘をいっているようにはみえなかった。