「ゴールデンウィークどうする?」

「ああ、そういえばもうすぐか。早いな」


結局あのあとチーズケーキもたいらげたあかりの姿になぜだかものすごく元気をもらった。

そのおかげでいつも自分からは口にしない言葉を日向にいう。

いっつもわたしは待っているばかりだったから。


日向の態度からするに本当にゴールデンウィークという存在を忘れていたという感じ。


「どこか行きたいところある?」

「んー、そうだな。志穂は?」

「最近行ってないし遊園地行きたいな」

「遊園地かー。いいけど、でも俺普通に映画とか行きたいかも」

「え?」


もっと早く気づいておくべきだった。

最悪な状態に転がり落ちているということを。

なんで大丈夫だと安心しきっていたんだろう。

どうしてもう一度同じ道を歩むことしかできないのだろう。