きっと照れ隠しをしていただけでずっと前から好きだったんだと思う。少なくともわたしはそうだった。

この通り昔から仲がよくて、喧嘩という喧嘩なんてしたことがなかったし、付き合ってからもなにも変わらないと思っていた。



「・・・好きな子？」

それなのに好きな子ができた？今までそんなこといわなかったのに。今日だってずっと笑ってたのに。


「そう、だからもう志穂のこと好きじゃなくなった」

「なんで、なんでいきなり？」


そう質問すると日向は嘲笑うように「はは」と笑った。