「あ、あの死んだ人間を救っても戻ってきた世界では何も変わらないということは結局なにも変わらないということですよね・・・?なら戻っても意味がないように感じるんですが」
「人の気持ちは変えることが可能です。たとえば今喧嘩している友達がいたとして、その友達と喧嘩する前に戻ってその要因になるものを避けていただけばこちらの世界に戻ってきてもその友達とは今まで通り仲良しでいることができます」
「なるほど・・・」
「過去に戻ることを選択された場合はどんな理由で戻っていただいてもかまいません。ただ死んだ人間を生き返らせたいということは不可能だということです」
そういいながらこの女性はきっとなんでもお見通しなんだろうなと思った。
昨日日向と別れたばかりのわたしにとって、戻る理由なんてそれしかないのだから。



