「だ、だって普通ならありえないですよね」
「そうですね。ただ手紙にも書いたように志穂さまは選ばれたのです。このような幸運を手にする方はなかなかいらっしゃいません」
夢なら早く覚めろ!そう願ってしまう。
ただ今までの行動を思い返す限り、これは現実なんだと思わざるを得ない。
現実だとわかっていながら、頭の整理が追い付いていないだけだ。
「最終的に決めるのは志穂さまです。すべての決断は志穂さまにゆだねられているのです。わたしはただ志穂さまにお知らせと説明をしにいきただけなので」
「は、はあ。すいません」
「いえ。では先ほどの続きを話します。
注意点というのは過去に戻ってもその事実を誰にも知られてはいけないということ、死んだ人間をもし救ったとしても戻ってきた世界ではなにも変わらないということ、一度こちらの世界に戻ってきたあとにもう一度過去にはいけないということです。
そのため戻るタイミングはとても重要であり、すべてはそこで決まると思っていただいてかまいません」



