「若菜、愛してるよ」

圭さんはそう囁くけれど、私の中に愛情というものは一ミリたりとも存在しない。私は体を震わせながら言う。

「私は……圭さんのことなんか……好きじゃない……」

刹那、ぐるりと目の前が反転する。私の視界に天井と圭さんの顔が映り、圭さんに押し倒されたのだと理解した。

「まだまだ愛情が足りないんだね?大丈夫、ちゃんと俺に溺れさせてあげるから」

今日はどうやって愛されたい?

そんなことを呟きながら、圭さんは私にキスを落とす。私の体にビリビリとした電流のようなものが流れ、逃げようとしても逃げられない。

「若菜……」

長い長い二人きりの時間がまた今日も始まる。ぐちゃぐちゃの愛を詰め込まれていく。